冰淇淋=アイス、霜淇淋=ソフトって覚えてる奴、今日から改めな【台湾】

2020年10月18日


冰淇淋=アイス、霜淇淋=ソフトって覚えてる奴、今日から改めな【台湾】


こんにちは、台湾の食品系学部に通う耕平(@HEYinTW)です。

アイスとソフトの違いを聞かれたら、なんとなくわかりますよね。
硬いのがアイスで巻き巻きのがソフト!」…ですが、台湾でも同じような認識をしていたらアウト!と言うお話をします。

煽ってしまってますが先に言っておきます。なんでも「冰淇淋」でOKです。生活に全く支障はありませんので…。

各アイスの呼び名を整理

さて、台湾でよく聞くアイス色々の中国語の呼び名をまとめてみました。(僕の認識なので、個人間で相違あるかもしれません)

日本語 中国語(台湾華語)
アイスクリーム 冰淇淋
ソフトクリーム 霜淇淋
ジェラート 義式冰淇淋
フローズンヨーグルト 優格冰淇淋
シャーベット 雪酪
ソルベ
アイスキャンディ 冰棒

中国語学習者ならなんとなくアイスクリームが「冰淇淋」ソフトクリームが「霜淇淋」と認識していると思います。でも実は、日本と台湾でアイスクリーム、ソフトクリームの定義が全く違うので一概に言えないんです。

これを正しく知るには、日本と台湾の「アイスクリーム」の定義を考えないといけないので今回は両国の定義の違いから整理してみようと思います。少しややこしくなります。

日本のアイスクリームの定義

僕らが何気なく使い分けているアイスクリームとソフトクリーム、この2つの違いは製品の温度です。

アイスクリームは-18℃、ソフトクリーム(狭義)は-5℃~-7℃に設定しています。つまるところが、ソフトクリーム(狭義)をさらに冷やすとアイスクリームなんですね。

そしてこれが重要なんですが、(広義の)ソフトクリームは4つに分類されます。

区分 種類別名称 乳固形分 うち乳脂肪分
アイスクリーム(広義) アイスクリーム(狭義) 15.0%以上 8.0%以上
アイスミルク 10.0%以上 3.0%以上
ラクトアイス 3.0%以上
一般食品 氷菓 上記以外

これらは日本ソフトクリーム協議会が定めた基準であり、乳固形分と乳脂肪分の含有割合によって分類されています。

ここで覚えて欲しいのは、ソフトクリームとアイスクリームそれぞれに広義と狭義が存在するということ。

【補足】

アイスクリーム(狭義):MOW、牧場しぼり、ハーゲンダッツなど

アイスミルク:ジャイアントコーン、雪見だいふくなど

ラクトアイス:スーパーカップ、爽、クーリッシュなど

 

台湾のアイスクリームの定義

台湾の「冰淇淋」「霜淇淋」分類問題で最も重要視されているのは、乳脂肪分の含有割合です。

  霜淇淋 義式冰淇淋 (美式)冰淇淋
乳脂肪 3.0~6.0% <8.0% >8.0%

台湾では霜淇淋は乳脂肪分3.0~6.0%、(美式)冰淇淋は乳脂肪分8.0%以上のものと定義されています。

この定義、何かに似ていますね。

そう、先ほどの日本ソフトクリーム協議会が定めた基準のうち「ラクトアイス」が「冰淇淋」に当たり、「アイスクリーム」が「霜淇淋」に当たるんです。

え?ちょっと待ってワケわかんない!

大丈夫です。僕もワケわかんなくなってきました。ちょっと整理してみましょう。

日本と台湾のアイスクリーム定義まとめ

上記の情報を整理して表にまとめてみると

冰淇淋と霜淇淋の違いまとめ① 台湾
※義式冰淇淋(ジェラート)と区別するため、冰淇淋(アイスクリーム)は美式冰淇淋と表記

そしてさらに噛み砕いていくと…

冰淇淋と霜淇淋の違いまとめ① 台湾

複雑!!

整理してみようと思って表を作ったんですが、こんなに複雑になるとは思いませんでした

デザインのセンスは皆無なので、これで勘弁してください。

日本の方が細かく定義されているのは、アイスクリーム協議会があるからです。台湾にはありません。台湾は時折日本の定義を参考にすることがあるので、例えば食品記事を扱う著名サイト(食力 FOOD NEXT)を参照すると、乳成分の他に温度も定義されていることが分かります。表内の赤字は食力を参考にしたものです。

 

冰淇淋=アイス、霜淇淋=ソフトじゃない!?

さて、やっとこの議題に入れますね。この定義のズレのおかげで、一口に冰淇淋=アイス、霜淇淋=ソフトではないことがわかったんではないかと思います。

でも表を見てもらえばわかるように冰淇淋アイスクリーム、霜淇淋をソフトクリームと言っても全く間違いではないです。

ではこちらの例を見てみましょう。

【例】

Q. <18℃、乳脂肪分3.0%のお菓子をなんと言うか(明治エッセルスーパーカップなど)

日本:ラクトアイス(広義のソフトクリームであり広義のアイスクリームでもある)

台湾:定義なし。もしくは霜淇淋。

このように、定義に忠実になるとこういうことも起こってしまうんです。

とは言え、日本人でも凍ったお菓子であればアイスクリームと呼ぶし別に覚える必要も言い間違えを指摘する必要もありません。もちろん、台湾でも全て「冰淇淋」で通用します。

 


 

小話:アメリカでのアイスの定義

アイスクリーム大国アメリカでは日本と同じように細かく定義されています。シャーベットやソルベも定義されていて面白いのでついでにシェアしておきます。

※スマホの場合はスクロールできます

日本語名 英語名 説明
アイスクリーム Ice cream 乳脂肪分が少なくとも10%以上
ソフトクリーム Soft-served ice cream 乳脂肪分はアイスクリームより少なめ。主な違いは柔らかさ(温度)
ジェラート Gelato 乳脂肪分5~7%
フローズンヨーグルト Frozen Yogurt ヨーグルトを含む以外はアイスクリームと同様
フローズンカスタード Frozen Custard 卵黄1.4%以上含む以外はアイスクリームと同様
シャーベット Sherbet 乳脂肪分が1~2%
ソルベ Sorbet 乳脂肪分を含まない

参考:Here’s the difference between ice cream, gelato, soft serve, frozen custard, sherbet, sorbet, and frozen yogurt

冰淇淋と霜淇淋の呼び名違いまとめ

呼び名を定義から整理してきましたが、今までの認識のまま、改める必要は特にありません。完全に自己満足です。

内容がマニアックなので、ここまで読んでくれた方はとっても少ないと思います。本当にありがとうございます。みなさんの心はアイスを溶かすほどあったかいことでしょう。余計なことシャーベットらんとコーン回のテーマを氷菓(評価)しろってことなんですが、MOW言うことありません。

最後に言えることは冰淇淋だろうと霜淇淋だろうと、愛すべきだということですね。アイスだけに。

 

その他、台湾の食品のあれこれに斬り込んだ煽り記事も書いていますので気になる方は見ていってくださいね。

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