台湾のセブンとスタバのコーヒーは全く同じって本当?【調査】
こんにちは、耕平(@HEYinTW)です。
学部の先生から、こんな話を聞きました。
「台湾のセブンイレブン(CITY CAFE)とスターバックスで使っているコーヒー豆って、実は全く一緒なんだよ」
なにそれ…興味深い…
ということで、その話は本当なのか調査&考察してみることにしました。
各社のコーヒーの値段は?
台湾事情に詳しくない、コーヒーをあまり飲まない方のためにセブンイレブンとスターバックスのコーヒー1杯の値段を表にしてみました。
セブンイレブン | スターバックス | ||
---|---|---|---|
ブラックコーヒーM | 値段 | 35元 | 95元 |
名称 | 美式咖啡 AMERICANO |
美式咖啡 Caffe Americano |
※1元は約4円です(2021.10月)。
Mサイズのブラックコーヒー1杯の値段だけ見ても、スタバはセブンイレブン(CITY CAFE)の2倍以上のお値段します。カンの良い方はわかると思いますが、スターバックスは飲み物を提供する他に、屋内空間やコンセント(電力)、質の高い接客などを提供しているので、コーヒー豆の質は値段では分かりません。
ではなぜ、こんなことが言われるようになったのか?もちろん理由があります。
セブンもスタバも「統一」
「統一」(正式には統一企業股份有限公司)という台湾の食品業界で一番大きな会社があります。セブンイレブンに関しては40年も前から統一(の子会社)が経営していて、2017年には統一が台湾スターバックスの全ての株を保有することになりました。
つまり、セブンもスタバも統一に属しているから使っている豆は同じなんじゃないかと言われるようになったのです。
なるほど、確かに同じ豆を使っているかもしれない可能性が出てきました。
台湾ネット界でも討論されている
両者とも統一が仕入れている豆を使っているということは事実なので、結構前から台湾ネット界でもセブンとスタバのコーヒーは一緒なんじゃないか説が飛び交っています。
しかし、両者ともに豆の種類や焙煎方法などは明かされておらず真実は謎のままでした。
スタバの表明があるまでは…
スターバックスの表明
台湾スタバが以前、商品の値上げを発表した際に記者がこの「ウワサ」をぶつけて質問したそうです。
その際のスタバの回答がこちら。
星巴克只能用美國總部進口的咖啡豆與原料,不可能用品牌之外的咖啡豆。
公式が否定していますね…。この「ブランド」がどの範囲まで入るかはわかりませんが。
では僕らができることはひとつ。
実際に飲み比べてみましょう!
【調査】実際に飲み比べてみた
値段は前述の通り。
こう見えて1日に2杯くらい飲んでいるのでコーヒーの味には敏感だと…思いたい。
写真で比較
左がスタバで購入したブラックコーヒーで、右がセブンのブラックコーヒー。
色ではさすがに区別できないというか、光の加減もあるし、違いがわかりませんね。
味で比較
さて、まずはセブンのCITY CAFEから。まあよく飲んでいる味なので今更という感じですが、味を形容するのは官能評価試験みたいでなんか良いですね。さすがに官能評価のように時間や量を一致させて、水やクラッカーまで用意して...
というのは困難なので、挽きたてを同日に、時間をおいて食味してみました。
書き出すとこんな感じ。
セブン CITY CAFE
【美式咖啡 AMERICANO 中杯】
匂い:香ばしさの中に酸味が少し漂う。
味:豆感は薄い。後味は口の中に残らずスッキリしている。日本のセブンコーヒーと比べても薄め。
スタバ
【美式咖啡 Caffe Americano トール(中杯)】
匂い:香ばしい焦げたような匂いがある。
味:コクと深みがある。独特の苦味があって、後味がしっかりしている。台湾にしては濃いめ...だと思う。
「両者とも同じ豆だ!」という先入観があったにしては、味わいはやっぱり違うな~と言うのが率直な感想でした。
結論:セブンとスタバのコーヒー豆は同じなのか
「台湾のセブンとスタバは統一の経営下にあるので同じコーヒー豆を使用している」というウワサをもとに記事を書いてみましたが
- 同じだという人もいる
- スタバ役員は否定している
- 味はやっぱり違う
ということで真相はわかりません。
コーヒーというのは保存方法や挽き方、使う機械によっても味が変わります。たとえ同じ豆を使っていたとしても判断は難しいのです。
公式の表明を信じるか、台湾著名大学の教授の言葉を信じるか、それはみなさんの判断にお任せします。