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鬥蟋蟀とは?1800万円で取引された台湾伝説のコオロギ【闘蟋】

2020年11月25日


鬥蟋蟀とは?1800万円で取引された台湾伝説のコオロギ【闘蟋】


こんにちは、台湾と虫が大好き耕平(@HEYinTW)です。

さっそく本題に入ります。

鬥蟋蟀とは

画像引用:大紀元 阿勃勒花季 黃金雨再現虎頭埤

日本では「闘蟋(とうしつ)」と呼ばれる、コオロギ同士を戦わせて勝敗を決める中国の伝統的な遊びです。日本の鹿児島県に残る「蜘蛛合戦」やタイの「メンクワン」などと同様に昔から民の間で親しまれてきました。コオロギは大きなをアゴを持っていて、実は噛まれると結構痛いんです。

中国では1200年前の唐の時代に、すでに「闘蟋」をしていたという記録が残っています。

引用:闘蟋-中国のコオロギ文化-

鬥蟋蟀は2通りの楽しみ方があります。

・遊びとして

・ギャンブルとして

単に戦わせて遊ぶだけでなく、その勝敗で賭け事を行うこともあります。というかギャンブルとして発展してきた歴史があるようなので、今回は主にこちらの方を深掘りしていきます。

 

伝統的なギャンブル

古くからギャンブルとして嗜まれてきた歴史はありますが、ぶっちゃけ今じゃ賭博と一緒。お金を賭けたらもちろん捕まります。お金をかけずに楽しむのは許されていますが、お金をかけるのが醍醐味(と考えている)のでこの闘蟋はまだまだ盛んです。

台湾でも中国と同様に、一部の地域でコオロギバトルの文化が残っておりコオロギを専門に育てるところもあるほど。

ある台湾の番組では「鬥蟋蟀の大会」でグランプリに輝いたコオロギに500万元(約2000万円:2022現在)の値がついたというお話がありましたが、実際に記録があるわけではないので本当のところはわかりません。

本場中国でも100~200万円の値で取引されることも稀にあるそうなのでありえなくもないお話でしょう。

 

「鬥蟋蟀」の流れ

(1)コオロギ用の天秤で計量し、重量の同じ対戦相手を探す

(2)闘盆(リング)にコオロギを置き、専用の草で戦意をかきたてる

(3)コオロギが体当たりしたり噛みあったりして闘う

(4)勝者はリリッと鳴く(勝利の雄叫びのようなもの)

こちらのサイトでは画像付きで手順を参照することができます。
闘蟋-中国のコオロギ文化-

【動画はこちら(バトルは01:30~)】

 


 

実は奥が深い「鬥蟋蟀」

・育成からこだわる

・美術や工芸として

・自然とのコミュニケーション

 

育成からこだわる

鬥蟋蟀/闘蟋の界隈では、当たり前ですがより強いコオロギが好まれます。一度にウン十万円と動くこともあるギャンブルなので、コオロギの育成や選別には暇はありません。

大規模で育成している団体もあれば、小売店が販売していることもあります。卵から育て、ご飯の量やタイミングを計り、そしてトレーニングまでして戦いに臨む者もいるほど…。

 

美術や工芸として

画像引用:Amazon図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで

中国では、コオロギや鈴虫の鳴き声を競ったり愛でる文化があったため、彼らを入れておくカゴも綺麗にかたどっていました。今でも工芸品として高い価値を集めています。闘蟋で戦うコオロギは「蟋蟀戦士」と呼ばれ、優勝したコオロギは「虫王」などと称されるのでたかがカゴといってもすごく大事なのです。

 

自然とのコミュニケーション

民間での賭博は禁止されていますが、虫と戯れることは環境教育として有意義なことであるという考えは支持されていて、このコオロギバトルで遊ぼうという活動は小規模ですが各地で行われています。

日本でも日本に生息する種を使って「闘蟋」を体験しようというイベントを見たことがあります。

台湾ではタイワンオオコオロギの巣穴に水を流し込んで捕獲する「灌蟋蟀」という遊びも伝統的に行われていて、「鬥蟋蟀」と同様に自然と触れ合ういい機会があると言えますね。

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闘蟋を描いた漫画

B/W(ブラック・オア・ホワイト)という闘蟋を描いた漫画があります。作者は渡邉紗代さんという女性の方。

物語の舞台は現代香港。悪童”バービー”が成り上がるさまを描いた読み切り単行コミックです。コオロギのアップ絵も綺麗に描かれていてびっくりしました。

興味のある方はAmazonなどからのぞいてみると良いと思います。Kindle版も出ているようです。

鬥蟋蟀(闘蟋)まとめ

闘蟋(中国での呼び方)や鬥蟋蟀(台湾での呼び方)を尊重するのも良いですが、日本で普及する機会を作るには子供達の興味を持ってもらうために「コオロギバトル」や「コオロギ相撲」と呼んだ方が馴染みやすいな〜と思います。

カブトムシ・クワガタムシを戦わせるように、コオロギを持ち寄って戦わせる世界観があっても面白いなあ…と思いませんか。

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