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台湾で突然発症!マンゴーの食べすぎでアレルギーになる!?【旅行者注意】

2020年6月16日


台湾で突然発症!マンゴーの食べすぎでアレルギーになる!?【旅行者注意】


こんにちは、耕平(@HEYinTW)です。

台湾に旅行に行く際に、絶対食べて帰りたいものの1つにマンゴーがあげられるんじゃないでしょうか?そんな安くて美味しいフルーツに”危険”が潜んでいるというお話をします。

現地に住んでいる方も旅行者も、決して軽視できない要注意事項なので台湾でマンゴーを食べる機会がある方は1度目を通しておいてください。

 

なぜマンゴーが危険なのか

タイトルには「マンゴーの食べ過ぎでアレルギーになる」と書いてますが、ごめんなさい。ちょっと違います。専門家や医者ではないので、詳しい説明は出来かねますがマンゴーには2通りの危険が潜んでいると思ってください。

・接触皮膚炎(かぶれ)になる可能性

・アレルギーを発症する可能性

これについてまとめた記事がなかったので、整理して書き出してみました。

 

マンゴーを食べたらかぶれる?

接触性皮膚炎を引き起こす可能性

まぁこれも括りでいうとアレルギーなんですが、いわゆる「かぶれ」を引き起こす原因となります。というのも、マンゴーはウルシ科の植物で「うるしかぶれ」と同じように皮膚がただれて腫れたり、痒くなったりします。

これはマンゴーの葉や皮に含まれる「マンゴール」「カルドール」という成分がウルシの「ウルシオール」と似ているかららしいんですが、果肉の中にも少量含まれています。

例えば、台湾の果物屋さんで「安い!剥いて食べよう!」とマンゴーの実をそのまま手で持ってかぶり付くと結構アブないですね…。その手で顔や腕を触れようもんなら、1~2日後に全身皮膚がただれてしまった…なんてことも大いにあり得ますので十分注意が必要です。1番症状に現れやすいのは唇です。

 

ギンナンやカシューナッツでかぶれる人は注意

カシューナッツやピスタチオなども、同じウルシ科の植物なので以前にこれらを触ったり食べたりして症状が出た方は要注意です。マンゴーでも同じ症状が出る可能性が高いです。

また、ギンナンやイチョウの葉に触れただけでかぶれてしまう「ギンナン接触性皮膚炎」の方も高確率で症状が現れる可能性がありますのでマンゴーを食べるのは控えた方が良さそうです。
参考:ギンナン皮膚炎とは:北村皮フ科

 

マンゴーかぶれの予防法

これらの事前知識がない方は、皮膚がかぶれてしまっても何が原因かわからないパターンが多いですよね。知った上で「かぶれ」を防ぐためには、

  • ギンナン等にアレルギーがないと知ること
  • 直接かぶりつかないこと
  • 食べ過ぎないこと

が大切です。

上記に挙げた食べ物で症状が出たことがある方は食べるのを控えましょう。逆に、マンゴーを触って症状が出た方はギンナン等を避けることも必要です。

そして、マンゴーの実に直接かぶり付くのではなくビニールなどを添えて果皮をナイフで剥き、一口サイズに切ってから口に入れることを意識した方が安全です。皮を触った場合は、入念に手洗いをしましょう。果実にも「マンゴール」等のアレルゲンは少量含まれています。

そしてもう1つの危険。

 

マンゴーアレルギーを発症する?

マンゴーに対してアレルギーを持っている方が一定数存在します。

【どんな人が発症しやすいか】

・花粉症の人

・ラテックスアレルギーの人

この2つのケースに該当する方も、マンゴーを食べる際は少し注意した方が良いです。

アレルギー専門の医療機関によると、果物アレルギーは大きく2つにわかれます。じんましんやせきなど全身症状を伴う「即時型」と口の中だけでかゆみなどの症状が出る「口腔アレルギー症候群」です。

引用:天神橋みやたけクリニック

症状の重い「即時型」は若い方に多く、「口腔アレルギー」は口周りが痒くなったり腫れたりするもので誰でも発症する可能性があるそうです。

 

花粉症の人

近年、花粉症の患者が増えるに従って先ほどの「口腔アレルギー」を発症する人も増えています。というのも、花粉に似たタンパク質がフルーツや野菜にも含まれていて、それを食べることでアレルギー反応を起こしてしまう、と言うことが起きてしまうからです。

どの花粉がどのフルーツに含まれる物質と似ているのか、という違いがあるので花粉症の人全員がマンゴーに対してアレルギーを起こすとは限りません。「シラカバ・ハンノキ」「ヨモギ」に対して花粉症持ちの人はマンゴーアレルギーになる可能性が高いことが知られています。

詳しくは下のリンクから専門のサイトをご覧ください。
参考:「花粉症」と「果物・野菜アレルギー」との意外な関係

 

ラテックスアレルギーの人

ゴム手袋などに使われているラテックスも、原料の元をたどれば植物です。そのラテックスに対してアレルギーを持っている方は、花粉と同じようにラテックスのある成分がマンゴーのタンパク質と構造が似ていて、アレルギーの引き金になるとされているので要注意です。

ラテックスアレルギーの方がマンゴーを食べると、「口腔アレルギー」による痒みだけでなく、「即時型」による重い症状が現れることも多いそうなので注意が必要ですね。ラテックスアレルギーの方は、多くの植物に対してアレルギーを示すことが知られていますので、裏を返せば多くのフルーツや野菜にアレルギーを持つ方はラテックスアレルギーの可能性も高く、マンゴーもダメな可能性も高いということです。
参考:ラテックス-フルーツ症候群とクラス2食物アレルギー

 


 

マンゴーアレルギーの恐怖

自覚がある方は食べるのを控えることで予防できますが、そうでない方は以下の理由からむやみに食べ過ぎないことをオススメします。

・発症する確率が高い

・突然発症することもある

・発症時の症状が悪化する可能性

発症する可能性が高い

これは上記で述べてきたように、花粉症やうるしにかぶれやすい人がマンゴーでアレルギー症状が出やすいということです。日本人の1/4は花粉症だという統計もありますし、ウルシの葉を触ればほとんどの人がかぶれると思います。
参考:日本人の25%が花粉症 くしゃみ・鼻水なぜ起こる?

つまり、我々はアレルギー症状が現れるポテンシャルを十分に持っていることになるんです。

 

突然発症することもある

今までマンゴーを食べてきて、何の問題もなかった」という方も、ふとした隙にマンゴーアレルギーの症状が現れていることがあります。

例えば

  • マンゴーの種類によってアレルゲンの量が違ったり
  • 体調不良などで免疫力が低下していた時に食べたり
  • 一度に多量に食べてしまったり

すると口や顔周りにアレルギー症状が出てしまうことがあるので、気を付けるに越したことはないですね。

 

発症時の症状が悪化する可能性

マンゴーの毒性は強く、アレルギーの人は食べれば食べるほど症状が悪化するとも言われています。また、稀ですがマンゴーを食べて全身にアレルギー反応が出るほどの方は「アナフィラキシーショック」を起こす可能性もあるので怖いですね…。

全身に反応が出る人は、複数の臓器に急速に症状が現れ、命に関わる重症の「アナフィラキシーショック」になる例もあります。

引用:天神橋みやたけクリニック

 

マンゴーアレルギーの予防法

アレルギーには軽度・重度とあるので、口がムズムズする程度であれば食べたいという方も多いかもしれません。

花粉症やラテックスアレルギーを持っていて、症状も重いのならマンゴーを食べる時も多少気をつけたほうがいいかと思います。さて、「口腔アレルギー」の症状は数分~15分で発症します。

予防のポイント
まず1口2口食べてみて、何もないようなら食べ過ぎないように注意して食べる。というようにテストしながら食べると良い。敏感な人だとマンゴーヨーグルトやマンゴーゼリーでも症状が出てしまうのでアレルギー経験ある方は注意。

しかし「接触性皮膚炎」の場合、遅延型タイプのアレルギーなのでマンゴーを食べてから1-2日後に症状が現れます。次の日唇に湿疹ができたり赤く腫れて痒くなったりするのはこれが原因です。

予防のポイント
マンゴーを食べた次の日、唇や周辺の皮膚に明らかに違和感が生じる。それだけ毒性が強いのでカットする時はビニール手袋をし、マンゴーは細かく刻んでなるべく唇に触れないように食べ、食べた後は弱酸性の石鹸で口周りを洗う。

また台湾にはパイナップルやライチなど、美味しいフルーツが他にもありますがこちらもマンゴーと並んでアレルギーを引き起こしやすいフルーツなので頭に入れておくと良いと思います。

 

アレルギー症状の対処法

「自分は大丈夫だ」と思っていてもアレルギーは不特定多数の方の身に起こります。上記で説明するような症状が出てしまったら、素直に皮膚科で診察を受けるのが良策です。

  • 病院はめんどくさい
  • 行く暇がない

という方に、マンゴーアレルギーだけどマンゴーが大好きな僕から苦し紛れの対処法をお伝えします。

食べてから1日後に唇が痒くなる皮膚炎を発症しますが、大体1-2日で症状は治ります。そのため唇が腫れ上がったり、血が出るほどの症状でなければ我慢すれば良くなります。市販されているかぶれに効く抗ヒスタミン剤抗炎症クリームを処方すれば症状も軽くなるので、台湾の夏はこれで乗り切っています。

【かぶれに効く抗ヒスタミン剤】



【抗炎症リップクリーム】


 

くれぐれも過信はしないように!

 

台湾では「特定アレルギー」

よく食品パッケージの裏に書かれているアレルギー表示、日本だと「えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生」の7項目は絶対に表示しなくてはいけない義務があります。

台湾だとこれに匹敵するものが11項目あり、そのうちの一つに「マンゴーとその製品」があります。

「フルーツ」ではなく「マンゴー」です。

それほど毒性が強いのに日本では表示義務がないのは、一般的に普及していないからですね。逆に台湾には「そば」の表示義務はありません。
参考:衛生福利部 公告食品過敏原標示規定,應標示之過敏原增加為11項

 

ドライマンゴーをお土産にしたいんだけど…

台湾のお土産として美味しいドライマンゴーを買って帰りたい方も多いかと思います。

マンゴーアレルギーのある方は、ドライマンゴーやマンゴーゼリーを食べただけでも症状が出るとの報告もあるそうです。ただ、加熱処理がされてあるマンゴー加工食品においてはアレルゲンが不活化・変性しているので「症状が出にくい」と言われています。
軽度であればおそらく問題ないと思いますが、症状が重くなる方はやはり控えた方がいいでしょう。

 

マンゴーの食べ過ぎに注意!まとめ

ここまで「台湾への旅行者もマンゴーが引き起こすアレルギーに注意せよ!」という趣旨でお話ししてきました。

何やら難しいことも書いてしまいましたが要は、

  • うるしやギンナンでかぶれやすい人
  • 花粉症持ちの人
  • ラテックスアレルギーの人

は特に注意が必要で、今まで症状が軽度/なかったとしても

  • 食べ過ぎや体調不良が原因で
  • 突然症状が出る可能性もあるので

台湾でマンゴーを食べようとしている旅行者であっても、十分に気をつけた方がいい。ということになります。僕も普通にマンゴーアレルギーです。

台湾でマンゴーが美味しい5~9月の間は、街中にカットマンゴーやマンゴーかき氷などが溢れ、出来るだけたくさん食べて帰りたい気持ちもわかりますが、人によっては注意しながら食べた方がいい!というお話でした。

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