海外大学院・奨学金の推薦状の書き方と例文|自力で書くコツを解説

こんにちは、台湾に2度留学経験のある耕平(@HEYinTW)です。
- 文章を書くのが苦手な方
- 自分で推薦状を書かなきゃいけない方
- 翻訳までしないといけない方
に向いている記事だと思います。
海外の大学や大学院、あるいは留学用の奨学金を申請する際、多くの出願先で2通程度の推薦状が要求されます。
日本の大学や職場では、推薦状を依頼した相手から「下書きを自分で用意してほしい」と言われるケースが珍しくありません。自分で自分の推薦状を書くというのは、何から手をつければよいか分からず、戸惑う方も多いはずです。

僕もそうでした…
この記事では、完全給付型奨学金を獲得して台湾の大学院を卒業した筆者の実体験をもとに、自分で推薦状の下書きを作成する具体的な手順やコツ、例文テンプレートを解説します。
海外大学院・奨学金申請における推薦状の重要性
海外進学や奨学金の選考において、推薦状は合否の大きく左右するほど重要な書類と言っても過言ではありません。
推薦状が合否を左右する理由
大学院や奨学金の審査官は、志願者自身が書いた志望動機書(SOP)や自伝だけでなく、第三者の視点から見た志願者の人物像や実績を確認したいと考えています。推薦状には、成績表やスコアだけでは見えてこない以下の要素を補完する役割があります。
- 日常の研究や業務におけるパフォーマンス
- 課題に直面した際の問題解決能力と誠実さ
- 志望先で研究や業務をやり遂げられる将来性と熱意
自分で推薦状の下書きを用意すべき理由
推薦状は本来、推薦者が執筆するものです。
しかし、多忙な教授や上司に対して、すべての執筆を丸投げすると相手も困ってしまいます。
推薦者が、自分の細かい実績やアピールしたい長所をすべて把握しているとは限りませんので、 あらかじめ志願者自身が下書きを用意し、推薦者に確認・修正・サインをしてもらう「自己推薦状」の形式を取ることで、推薦者の負担を減らしつつ、自分の強みを的確にアピールする高品質な推薦状を作成できます。
僕は大学の先生にお願いしたのですが、この提案をされたので実際に自分で書くことにしました。
推薦状の作成を依頼する相手の選び方
推薦状は一般的に2通必要とされます。誰に依頼するかによって、アピールできる内容が変わります。
- 学術的な推薦:大学の指導教授や、専門科目の担当教員。自分の学業成績や研究能力を証明してもらいます。
- 実務的な推薦:就業経験がある場合は直属の上司、あるいは研究プロジェクトで深く関わった教員。自分の責任感や協調性、業務遂行能力を証明してもらいます。
人選基準は、知名度の高い教授であることよりも、「あなたのことをよく知っており、具体的なエピソードを書ける人物」を選ぶことだと思います。
ここまで理解した上で、僕はこう思いました。
- なんの取り柄もない僕に長所なんてない!
- 何を書けば良いのかわからない!
- そもそも書き方が分からない!
「何の取り柄もない人間が、どうやって推薦状なんかを書くんだよ!」と思っていました。
今でこそ超便利な AI がありますが、当時はそんなもの存在しないため、毎日毎日仕事が終わってからワードとにらめっこしてました。
同じように悩んでいる方に僕がどうやって書いたのか、シェアしたいなと思います。
推薦状を英語で書きたいという方へ
僕は実際、英語で書いたのですが英語に関してはネイティブでもなんでもないので、すみませんが文法や定型文などの説明はできません。こちらの記事はあくまで構成・書き方の参考程度くらいだと思ってください。
僕みたいに英語に自信のない方は、あとで英語に訳しやすいように、少し角ばった表現を使うと良いと思います。
人生を左右する大事な書類、絶対に失敗したくないという方はココナラというサイトで英訳してくれる方に任せることができます。AI でも全然できると思いますが、AI で書いた推薦状は、ネイティブにはバレます。
詳しくは【断定】推薦状の英語訳は任せた方がいい理由4つ【人生かかってる】をご覧ください。なぜ任せた方がいいのか・頼むべき翻訳担当者の選び方を解説しています。
特に推薦状の内容は、推薦者が書いている前提なので英語の質は良いに越したことはありません。推薦者の信頼にも関わります。
推薦状の書き方と例文

早速ですが、推薦状を書く5つの必要な要素がこちらです。
- 書き出し(タイトル)
- 冒頭
- 内容の構成を考える
- 締めの言葉
- 推薦者の情報
ひとつずつ、書き方と例文を添えて説明します。
1. 書き出し(タイトル)
まずは日付や挨拶などを入れます。テンプレート通りに書きました。
推薦状
2025年3月14日
Letter of Recommendation
March 14, 2025
To whom it may concern,
こんな感じで書けばOKです。
2. 冒頭
ここでは推薦者と申請者の所属や関係性を書いてもらいましょう。
「推薦状 冒頭 書き方」などでググって、一応テンプレート通りに文章を作っておいてから、あとで推薦者に修正してもらうと良いです。
ひと言、申請者の優秀さが伝わる文が書ければさらに良いです。
申請者である〇〇とは、×年間〇〇として指導してきました。私は彼が〇〇大学院〇〇学部修士課程に申請する事をとても嬉しく思います。彼は私が指導する間、多くの時間を〇〇の研究に注ぎ、成果を残しました。私が指導した生徒の中でも特に熱心で、優秀な学生と言えます
申請者である〇〇とは、×年間〇〇として指導してきました。私は彼が〇〇奨学金へ申請するための推薦が出来ることを嬉しく思っています。彼は私が指導する間、多くの時間を〇〇の研究に注ぎ、成果を残しました。私が指導した生徒の中でも特に熱心で、優秀な学生と言えます。
3. 構成を考える
それでは、推薦状の構成と内容を考えるコツを紹介します。実際にペンを取って順番に書いていくことをお勧めします。

①長所のリストアップ
まずはいきなり文章を書こうとせず、自分の長所や能力をリストアップしてみましょう。難しいと言う方も、短所じゃなければOKですので思いつく限りをあげてみましょう。
・好奇心がある
・負けず嫌い
・集中力がある
・資格を持っている
・語学が堪能
なんでもいいです。
②情報のリストアップ
次に先生や上司が分かりそうな、客観的な情報を挙げてみましょう。
必ずしも長所と呼べなくても、とりわけ優秀な事柄でなくてもいいです。「何か頑張っていたこと」「褒められたこと」「そんな気がする事」なんでも良いんです。
・(推薦状をお願いした)先生が受け持つ授業で良い成績を取った
・言われたことはすぐにやる
・責任感が強い
・内容の理解が早い
どうでしょうか。
自分はド平凡だと思っている方も、いくつか挙げられたのではないでしょうか。
③結びつけ作業
次は、①②に挙げた事柄に具体例やエピソードを結びつける作業です。
①②に共通して言える注意点は「推薦者が自分について書く」というところです。客観的なエピソードの場合、研究室の先生にお願いしているのに部活や大会のエピソードや、受験の時のエピソードなど、推薦者が知り得ないようなことは書いてはいけません。
まずは①に挙げた自分の長所や能力が垣間見える、実際のエピソードなどを書いてみましょう。①の5つについて、それぞれについて具体的に書いてみます。あとでエピソード的に強いものを採用すれば良いので、まずは書いてみます。
【好奇心が強い】
研究室に入ってからすぐに実験の手順を覚えた。わからないことがあると文献や参考書を読んでいた。
【負けず嫌い】
授業のテストでは、常にクラスの上位にいないと悔しかったので必死で勉強した。
【集中力がある】
与えられた仕事にすぐに取り掛かり、次の日には提出していた。
【資格を持っている】
将来、〇〇の役に立つと思い3年生の時に△△の資格を取った。
【語学が堪能】
短期留学に行ったり、国際交流活動に参加したりするなど、継続的に勉強していた。
そして②に挙げた事柄についても具体例を書いてみましょう。
あくまで「推薦」なので、多少の誇張が入っていても構いません。そうでなきゃ推薦状なんて書けませんから笑
【先生が受け持つ授業で良い成績を取った】
3年生の時に受講した〇〇の授業で「優」を取った。
【言われたことはすぐにやる】
資料作成や論文の紹介など、与えられた課題を調べ、まとめることが得意。期限を破ったことはない。
【責任感が強い】
所属する場所で仕切り役に回ることが多い。後輩の面倒見もいい方で丁寧に教えることができる。
【内容の理解が早い】
授業や講座の後によく質問をしていた。
こんな感じです。そんなに難しくないですよね。
ここから少し、頭をひねります。
上記の具体例を合体+推薦者口調にしていきます。
④推薦者目線の文章にする
③で挙げた性格や能力などの長所エピソードと客観的な情報エピソードをうまく繋ぎ合わせて、推薦者が書くような文章にしてみましょう。
彼は私が受け持つ〇〇という授業において、非常に優秀な成績を収めています。テストの点数もクラス上位を取得していて、本人が負けず嫌いであるというところをよく象徴しています。この長所を生かす事で、貴校での学習、研究においても人一倍努力することと信じています。
→「負けず嫌い」「先生が受け持つ授業で良い成績を取った」の合体技。
彼は好奇心がとても強く、論文を読む際にわからない事があるとよく私に聞いたり、調べたりしていました。それゆえ、内容の理解が早く講義やミーティングの終わりには的確な質問をすることができ、発表者を驚かすことさえありました。私は貴校の先生方が、彼の意欲に驚く事を期待しています。
→「好奇心が強い」「内容の理解が早い」の合体技。
彼はとても挑戦的で、アメリカの〇〇大学に短期留学しTOEICで高得点を取得するなど、学習に対して常に意欲的です。グローバルな視点を持っており私のラボの留学生とも積極的に交流していますので、貴校に採用された際には問題なく他の生徒と切磋琢磨することが出来るでしょう。
→「語学が堪能」という内容を広げています。
さて、ここでのポイントは「繋ぎが不自然にならないこと」と「展望が入っていること」です。
事実やエピソードを並べるだけでなく、その長所や能力を生かして留学先でどんなことが出来るのかというところまで表現しましょう。推薦者だからこそわかるような具体性や信頼性のある内容が好まれます。
具体的であればあるほど良いと思います。
- 〇〇という授業で△△という質問をしていた
- タンパク質の検出を任せた際には〇〇について特に詳しくなっていた
など、その時の情景が浮かんで良いですよね。多少の誇張表現は必要です。特に英語で書く際は、extremelyとかmarvelousとか使っている例文をよく見かけます笑
次のステップに進みましょう。
⑤短所を入れてみる
はい、どういうことかと言うとこの世に完璧な人間はいないからです。
上記の文章を見るといいところばかり羅列されていて、ウソくさい感じがしますよね。それ以前に、この文章を推薦者に見せるのが恥ずかしいったらありゃしない。
長所を書きつつ、まだ改善の余地があるところを言及する事で留学先で習得して欲しい、ぜひ学んで来て欲しいという意味合いを含めることが出来るのです。(文字数も稼げます)
上記の文章に書き加えてみます。
彼は好奇心がとても強く、論文を読む際にわからない事があるとよく私に聞いたり、調べたりしていました。それゆえ、内容の理解が早く講義やミーティングの終わりには的確な質問をすることができ、発表者を驚かすことさえありました。私は貴校の先生方が、彼の意欲に驚く事を期待しています。
しかし、結果を急ぎ過ぎてしまうことがあります。研究に携わるには欠点である為、彼には留学を通して忍耐力も養って欲しいと願っています。
こんな感じで、長所に対応する短所の言及を入れます。さらに推薦者の期待を含める文章にすることで前途ある人材である事をアピールします。
短所パートは全ての段落に入れる必要はなく、最大でも2回くらいが良いでしょう。
4. 締めの言葉
それでは、最後の締めの部分に入ります。
褒めまくった内容を総括して、申請者が推薦に値する人材である事を念押しします。
申請者は、上記の通り飽くことのない好奇心に加え誠実、明朗であり、また○○において○○という成果を残しました。この功績からも分かる通り、彼は〇〇大学〇〇学部修士課程に推薦するに値します。
5. 推薦者の情報
推薦状の最後に、推薦者の情報を書いておきます。
- 推薦者のフルネーム
- 推薦者の肩書(Title)
- 推薦者の勤務先
- 勤務先の連絡先(電話/メールアドレス)
海外大学院用の推薦状の書き方と例文まとめ
作った文章を繋げていきましょう。
(下記の内容にはアレンジを含みます)
Letter of Recommendation
March 14, 2022
To whom it may concern,
申請者である〇〇は、1年間私の研究室に所属していました。私は彼が〇〇大学院〇〇学部修士課程に申請する事をとても嬉しく思います。彼は私が指導する間、〇〇の研究に携わり、多くの時間を注ぎ、成果を残しました。私が指導した生徒の中でも特に熱心で、優秀な学生と言えます。
彼は私が受け持つ〇〇という授業において、非常に優秀な成績を収めています。スコアもクラス上位で、本人が負けず嫌いであるというところをよく象徴しています。
また、彼は好奇心がとても強く、論文を読む際にわからない事があるとよく私に聞いたり、調べたりしていました。それゆえ、内容の理解が早く講義やミーティングの終わりには的確な質問をすることができ、発表者を驚かすことさえありました。私は貴校の先生方が、彼の意欲に驚く事を期待しています。
しかし、結果を急ぎ過ぎてしまうことがあります。研究に携わるには欠点である為、彼には留学を通して忍耐力も養って欲しいと願っています。
さらに、彼はとても挑戦的で、アメリカの〇〇大学に短期留学しTOEICで高得点を取得するなど、学習に対して常に意欲的です。グローバルな視点を持っており私のラボの留学生とも積極的に交流していますので、貴校に採用された際には問題なく他の生徒と切磋琢磨することが出来るでしょう。
申請者は、上記の通り飽くことのない好奇心に加え誠実、明朗であり、また〇〇において○○という成果を残しました。この功績からも分かる通り、彼は〇〇大学〇〇学部修士課程に推薦するに値します。
Sincerely
推薦者のフルネーム
推薦者の肩書(Title)
推薦者の勤務先
勤務先の連絡先(電話・メールアドレス)
どうでしょうか。
それっぽくなったんではないでしょうか。
英訳が必要な場合はあとひと頑張りですね。
内容的には3、4段落分・1ページ以内で良いと言われています。
そして忘れてはいけないのが、2名分あるということです。できるだけ内容が被らないように注意して、2枚目も同じように構成を練ってみましょう。翻訳作業があるけど、訳すのがニガテだという方は下の記事も参考にしてみてください。
大学(院)申請や奨学金機関へ送る際は、機関ごとの要求に合わせましょう。
推薦状の提出・発送方法と注意点
大学・大学院へオンライン提出する場合
海外大学・大学院では、オンラインの出願システムを利用した提出が主流です。
- 出願システム上で推薦者の氏名とメールアドレスを登録
- システムから推薦者へ、推薦状のアップロード用リンクが記載されたメールが自動送信される
- 推薦者がそのリンクからPDF形式の推薦状を直接アップロード
僕が申請した2つの大学院は、このような手順でした。
準備が遅れると、推薦者のアップロード作業が締め切り間際になってしまうことに注意してください。
推薦者を急かすことがないよう、自身の研究計画書や志望理由書などの必要書類は早めに揃え、出願システムでの登録を速やかに行いましょう。
奨学金申請へ郵送提出する場合
紙媒体での提出が求められる場合は、推薦者に直接署名(または押印)をもらうと良いです。
- 封筒の表に「推薦状在中」と赤字で記入し、他の申請書類と一緒に同封して送付
- 完成した推薦状の文面を印刷(大学の公式レターヘッド付きの用紙を使用すると、より正式な印象に)。
- 推薦者に直筆でサインを書いてもらう
- 推薦状を封筒(できれば大学の封筒)に入れ、余白部分に推薦者のサインや割印をもらう
雨で濡れるといけないので、僕はクリアファイルに入れて送付しました。
最後に

今回は「奨学金や大学院申請に必要な推薦状の書き方」をお伝えしました。
自分の主観では、研究計画書と推薦状で合格かどうか9割が決まると思っています。それだけ重要な書類なんだということですね。
お世話になってる教授や上司が書く推薦状を、自分で書くというのなんとも決まりの悪い作業ですが、頑張って仕上げてしまいましょう!
推薦者に直接お願いしに行く際や合格が決定した際などは、菓子折りなど忘れずに持って挨拶に行きましょうね。
その他必要書類、研究計画書や自伝についてもぜひ参考にしてください。
時間がないと思ったら、ココナラ 等で翻訳してくれる方に頼んでみましょう