自伝の書き方のコツを例を挙げて紹介!!【大学/大学院申請する方専用】
こんにちは、台湾に2度留学経験のある耕平(@HEYinTW)です。
日本で「自伝を書いてくれ」と要求される機会は少ないと思いますが、海外の教育機関に申請する際は、必要書類の一つによく見かけます。
僕も台湾の大学院に申請する際に必要でした。
今回は、僕が当時調べ抜いてまとめた、自伝の簡単な書き方をお教えします。
英語や中国語で書く場合は、日本語で構成を組んでから訳していくのがいいと思いますので、書き方はこの記事をぜひ参考にしてみてください。
自伝の書き方
自伝を書くにあたって
自伝(じでん、 Autobiography )は、人が自分自身の眼から見た自分の生涯、人生を記述したものを言う。自身による伝記。自叙伝(じじょでん)。
引用:Wikipedia
「自伝」の意味はWikipediaによると上記のように説明されていますが、今回紹介するのはあくまで大学や大学院などに申請する際の書き方なので、多くを堅苦しく語ることはできません。
...と言うかしません。
大学にもよりますが、300字・500字・1000字と指定されていることがほとんどです。書いていくと分かりますが、500字って本当に少ないです(今回は500字程度の内容量で書きます)
自伝は一応、採用決定する際の一つの書類なので、ある程度ポジティブな印象を与えることができなければ書く意味はありませんし、自分をアピールできません。
自伝を書くコツを例を挙げて順にお教えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
自伝の型を決める
まずは自伝の型を決めます。
「時系列型」と「ストーリー型」の2通りありますので好きな方を選ぶといいと思います。
この記事ではストーリー型で構成を立てていきます。
時系列型
自分史のような書き方です。
生まれてから現在までを時系列的に記していく方法です。
この方法では自分の生い立ちから思い出や経験を書いて、最後にまとめる感じで仕上げると良いと思います。まずは当時を振り返って、事実などを年表形式で書き、綺麗な文章にしてみましょう。
このとき、自分の興味や経験などの世界観を統一させてみましょう。
その世界観が、大学機関で学びたい分野とどう繋がるのかを最後に締めるとなお良くなります。
ストーリー型
ストーリーと言ってもたった約500字で物語を書くのは無理があるので、あくまでイメージです。
基本的に押さえる点は時系列型と変わりませんが、ストーリー型の方が読み手を意識した読みやすい文章に仕上がります。この型は必ずしも時系列に沿って書く必要はなく、自分の印象に残っている感情や経験を過去と未来に繋げながら書くと綺麗に仕上がります。
どの言語で書くにしろ、物語のつながりが綺麗であればあるほど読みやすく、相手を引きつける文章になりますので先ずは日本語で文章を組み立て、何度も見直して修正を重ねていくことをお勧めします。ちょっと高度なことを言うと、500字ではやはり限界があるので、書ききれないことは研究計画書(学習計画書)に回すと言う手もあります。
さて、実際に台湾の大学院に申請しようとしているタカシ君の例を参考に構成を練っていきましょう。
自伝を書く手順
それでは順を追って説明します。
・生年月日、氏名、身分
・家族や生い立ち
・自分の性格や興味、経験など
・なぜ「そこ」なのか
・これからの目標や抱負
この5つのポイントに意識して書いてみます。例文も書いておきますので参考にしてください。
生年月日、氏名、身分
自伝を書く際にまず書くのは自分の基本情報です。レポートでも作文でもページの1番上に学籍番号や氏名を入れますよね。自伝の場合は氏名や生年月日を1番上に持っていきましょう。
もっと言うと、氏名だけでも良い気がします。
と言うのは、生年月日や出身校などは別の書類でクドいくらい書いているからです。限られた文字数なのに、基本情報だけで何文字も持ってかれるのは勿体無いですよね。
いつからいつまで、どこでなにをしていたか学部や所属などの情報を、1番上に書いておけば良いと思います。
(例)
中山 タカシ
2017.4~2021.3 〇〇大学 生命科学学科
2021.4~現在 〇〇株式会社 〇〇部門
家族や生い立ち
こちらも自伝を書く際には必要です。
とりあえず手短に家族と生い立ちについて書きましょう。
また、ストーリー型で書く場合、生い立ちはとても重要な部分になります。生い立ちや環境が自分に与えた影響を語っていく、と言うスタイルを今回は採用します。
(↑さらっと大切なこと言う)
(例)
私は一般的な家庭に生まれ、父は公務員、母は看護師として働いています。両親は比較的教育熱心で、幼い頃からずっと私を励ましてくれました。また、田舎町出身で家族や地域のつながりの強い環境で育地ました。中学時代からバレーボールをしています。
自分の性格や興味、経験など
さて、自伝の核の部分に入っていきます。
性格や興味などは読み手があなたに関して「知りたい」重要な部分になります。
実はこの部分、学習計画書を書く際の書き出し部分と被ってしまうことがよくあります。強調したい部分はあえて被せていくと良いと思いますが、全く同じ内容にならないように注意してください。
自分の性格や興味を書く際は、生い立ちを意識してみてください。
- 昔あんなだったから今も〇〇に興味がある
- 過去のこんな経験から〇〇な一面がある
と言うように、自分の昔と今を結びつけてストーリーのように書いていきます。場合によっては、知ってほしい興味関心や経験を自伝に書きたいがためにあえて生い立ちを調整することもできます。
わかりにくいと思うので、前の例を引用して付け足してみます。
(例)
私は一般的な家庭に生まれ、父は公務員、母は看護師として働いています。両親は比較的教育熱心で、幼い頃からずっと私を励ましてくれました。また、田舎町出身で家族や地域のつながりの強い環境で育ったので、人と関わることが得意です。中学時代からバレーボールを続けていて、試合に負けると猛反省し練習を増やすなど、向上心が強いです。
母の影響で医療分野に興味を持ち、「人」と「生命」について関心があったので、将来は医療分野で人の役に立つ仕事がしたいと思っていました。生命は皆小さな物質で構成されていると学んでから、バイオロジーの世界にのめり込みました。大学では生命科学を専攻し、特に細胞免疫学に興味があります。
上記の例では、
- 地域との繋がりが強い→人と関わるのが得意
- バレーボール→向上心が強い
- 母の影響→医療分野に興味
- バイオロジーに興味→大学で生命科学を専攻
というように、性格や興味を背景とともに記しています。
自分の心情の変化や、好きが高じて得た賞や成果などを書けるとさらに良いと思います。
なぜ「そこ」なのか
ここでもうひとつポイントです。
大学に申請するのであれば、「そこ」で学びたいという意志をなんとなく伝えたいですよね。
タカシ君の場合は大学のある出来事がきっかけだったようです。
(例)
大学時代、参加した国際交流のイベントで漢方を学ぶ台湾人と意気投合し、同時に自分の知らない世界にとても興味が湧きました。そして「台湾で漢方について学びたい」と思うようになり、現在彼に習い中国語を勉強しています。
上記の例では、「なぜ台湾のその大学で学びたいのか」という大きな議題につながるきっかけを少し取り入れています。
多少大袈裟に書いてもいい部分だとは思いまが、ここでアツく語りすぎると自伝の本質から外れてしまい、文字数も足りなくなってしまうのであくまで事実のみを書きましょう。
これからの目標や抱負
最後に、「これらの経験や知識を踏まえて留学先で、またはその後どうしていきたいか」を述べて締めます。もちろん行く先と関係のない的外れなことを書くのは避けましょう。読み手にサクッと伝わるような意気込みが書けると良いですね。
タカシ君の場合は「台湾で漢方について学びたい」と前文で書いているので、それに沿った締め方をしてみます。
(例)
私は貴校で漢方の免疫制御に関する研究に携わり、多くの人に漢方の素晴らしさを改めて認識してもらいたいと思っています。持ち前の向上心を生かし、努力していきます。
貴校(申請する大学・学部)で何をしたいのか、自分はどうするのかを簡潔に書きましょう。
具体的なことは研究計画書に書くと思いますので、2、3行で良いと思います。
以上をまとめる
上記の例をまとめてみます。
例
中山 タカシ
2017.4~2021.3 〇〇大学 生命科学学科
2021.4~現在 〇〇株式会社 〇〇部門
私は一般的な家庭に生まれ、父は公務員、母は看護師として働いています。両親は比較的教育熱心で、幼い頃からずっと私を励ましてくれました。また、田舎町出身で家族や地域のつながりの強い環境で育ったので、人と関わることが得意です。中学時代からバレーボールを続けていて、試合に負けると猛反省し練習を増やすなど、向上心が強いです。
母の影響で医療分野に興味を持ち、「人」と「生命」について関心があったので、将来は医療分野で人の役に立つ仕事がしたいと思っていました。生命は皆小さな物質で構成されていると学んでから、バイオロジーの世界にのめり込みました。大学では生命科学を専攻し、特に細胞免疫学に興味があります。
大学時代、参加した国際交流のイベントで漢方を学ぶ台湾人と意気投合し、同時に自分の知らない世界にとても興味が湧きました。そして「台湾で漢方について学びたい」と思うようになり、現在彼に習い中国語を勉強しています。
私は貴校で漢方の免疫制御に関する研究に携わり、多くの人に漢方の素晴らしさを改めて認識してもらいたいと思っています。持ち前の向上心を生かし、努力していきます。
以上が私のお伝えできる、大学(院)申請向けの自伝の書き方です!
最後は翻訳作業ですね。
本文を訳す作業
僕は初めに日本語で書いて、それを何時間もかけて中国語に翻訳しました。もちろんざっとネイティブの子に読んでもらいおかしいところは訂正しましたが、相当骨の折れる作業ですね...。
実際は、受験者に完璧な英語力なんて求めていないことが多いので意味がしっかり伝われば全然大丈夫だと思います。それでもやはり難しく、時間を節約したかったり、ネイティブのような綺麗な文章が良いなという方は英訳や中国語訳をしてくれる機関やサイトに頼むこともできます。
例えばココナラというサイトで翻訳をしてくださる方を見つけることができます。
「日⇄中」「日⇄英」どちらもありました。どちらも超良心的な価格設定なので、任せてみるのもアリですね。
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総括 -自伝の書き方のコツまとめ-
「自伝 書き方」などでググると「何を学んだか」「失敗経験からの成功経験」などを含めた方が良い。とよく書いてありますが、個人的にはそんなに必要ない気がします。
もちろん書ければ良いに越したことはないのですが、500字で表現するには限界があるしなぜその大学(院)で勉強したいという考えに至ったのかの方が大事、だと思うからです。
以上の内容をまとめると
- 型を決める
- 名前と身分を上に
- 申請する学校・学部で何をしたいかを意識する
- 性格や興味を背景や経験に繋げて書く
- 将来の展望を簡潔に書く
となります。何度か見返して、納得のいく文章にしましょう。
そのあと訳す作業に入りましょう。
自伝は海外の大学に申請する際に大事な書類の一つですね。
その他、研究計画書・推薦状などの書き方のコツも記事にしていますのでぜひ参考にしてみてください!応援してます!!