台湾現地採用で失敗しないために知っておきたいこと、3つ全て話します
こんにちは、台湾で就活経験のある耕平(@HEYinTW)です。
こんな方に届いて欲しいです。
・台湾現地で就活しようとしている人
・今後、台湾現地で働きたい人
台湾の就活事情を中心に、知っておいたほうがいい事や実際に就活して気づいた事を3つ、この記事でシェアします。お役に立てれば嬉しいです。
1. 台湾の就活事情
さて、まずは台湾の就活事情からお話しします。
就活時期
日本の場合、就活は大学生活の一大イベントであり大学3年生後期ごろから学校が精を出して生徒を企業に送り出すサポートをしてくれます。就職率をウリにしてる大学もあるほど…。
一方、台湾では学校と就職は別物。小さな企業説明会があったり大学院であれば先生が個人的に”ユウヅウ”を効かせてくれる場合もありますが、基本的には全て自力で進めます。
よって、台湾では卒業間近および卒業後に個人的に就活を行います。卒業後、数ヶ月休憩したり兵役に行ってから就活する台湾人もいるので求人は基本的にいつでもあります。日本の仕事を辞めて台湾で就活を考えている方にとってはこの点は嬉しいですね。
ただ、企業側にも「この時期に募集しよう」という考えは特になく「空きが出たら求人を出す」というスタンスなので就活する側としては時期によって選べる会社が異なってくるワケです。
ちなみに、台湾の大学(院)を出てから就活する方は居留証の身分を変える必要がある方もいますので詳しくはこちらをご覧ください。
台湾の就活サイト
台湾で現地採用をもらう際に、必ずといって必要になるのが「104人力銀行」という就活サイト。日本でいうマイナビやリクナビのようなものですが、使い勝手は結構違ってきます。
詳しい使い方はこちらの記事にて紹介してますのでご覧ください。
経験重視&転職文化
台湾の就活事情で、日本と大きく違うことは「経験重視の傾向」と「転職率」です。
経験重視の傾向
日本の企業は、教育して会社の言いなりになってくれるフレッシュな新卒生が大好きです。
一方台湾は経験重視なので、求人サイトの条件欄にも「仕事経験〇年以上」という記載をよく見かけます。かといって応募できないことはなく、選考が進んで受かることも全然あります。
ただ、新卒カードは台湾においては意味をなさないということです。
転職文化
日本にはなぜか「とりあえず3年」とか「終身雇用制」とか、同じ場所に留まることが良とされていて、転職率は年々増えてきているとは言ってもとりあえず我慢する人が多いです。
台湾では、仕事が合わないと思ったら1ヶ月で容赦無く転職しますし、会社側から突然クビにさせられることもあります。よって台湾で就職を考えている方も重く考えずに、とりあえず内定ももらったところで働いてみることもひとつの手だと思います。
日本より気楽に
日本の就職、疲れます。
夏でもスーツ着て、革靴履いて、就活バッグ持って…。しかもこのセットを揃えるのにウン万円かかるとか、正直言ってバカげてます。当時就活でいくらかけたか...(愚痴)。
台湾は正装の必要はあっても、基本カッターシャツにスニーカーでOKですし就活バッグもいりません。僕も普段使いのリュックで面接に行きました。
面接のマナー講座とか、メールの書き方とか、SPI対策とか、日本時代は色々やりましたが今となっては「なんだったんだあれ?」って感じです。台湾の就活は日本より気張る必要なく、リラックスして挑むことができます。
2. 企業選び
さて、どんな企業を選べば良いのでしょうか?
もちろん自分のやりたいことができる会社に入ることがベストですが、台湾の企業について少しお教えしておきます。
台湾の企業形態
台湾には現地人誰もが知っている大企業ももちろんありますが、従業員が10~50人の中小企業がすごくたくさんあります。もっと小さな規模の会社の求人もたくさんあり、僕が就職した会社も従業員7人の小規模会社です。
もちろん大企業は給料も福利厚生も安定してますが、小さいからと言って応募を止めるのではなくどんな職に就きたいかを重視しましょう。
日本企業と台湾企業
台湾には日本から多くの企業が進出してますし、現地で日本人を募集しているところも多くあります。それぞれの特徴を少し記しておきます。
日本企業の特徴
- 日本人の割合が比較的多い
- 初任給が高め
- 福利厚生がしっかりしている
- 基本的にクビはしない
- 日本的なしきたりや振る舞いも必要
- 駐在日本人と明確な給料格差がある
台湾企業の特徴
- 日本人の割合が少ない
- (時間や服装など)比較的自由
- 突然クビになることもある
- 会社内の人との距離が近い
- 「責任制」といって残業代が出ないところも多い
どちらも一長一短です。
日本企業の場合、交通費や家賃補助がもらえる場合もありますが台湾企業では基本的にありません。
また日本企業の場合、董事長や上司が日本人なので仕事中のスマホや音楽も禁止、服装や言葉遣いなども気を付けないといけないところが多いです。台湾企業はこの辺は割と自由で例えば僕の職場の場合、
- 服装自由
- 就業開始後オフィスで朝ごはんOK
- 昼休みは1時間(過ぎても何も言われない)
- スマホ・音楽OK
です。
日台企業どちらにもあるものとして、女性に「生理休み」が月イチで与えられたり、正月(過年)にお年玉(紅包)が貰えたりします。
しかし、この辺のルールは企業によって大きく違うので選考に進んでいく段階で見極めて自分にあった職場を選ぶようにしましょう。3. 就活のコツと極意
一応僕は、日本と台湾で就活したことがあるので経験をもとに就活のコツをお教えします。
基本は日本と同じ
コツと言っておいて初めからただの一般論なのですが、台湾であっても日本であっても就活の基本は同じです。履歴書の自己PRや特技をしっかりと作り込み、希望の求人にどんどん応募しましょう。企業とコンタクトが取れたら、最低限の礼儀を持って面接に挑みましょう。
企業とのマッチ度
僕は台湾で、希望の職種を募集している会社に何個も応募しました。日系企業も台湾企業も受けました。 ただ、選考の途中でこの企業は違うなと思うこともたくさんあるし、逆に自分をアピールしても採用されないことももちろんあります。
でもこれは普通なんです。
台湾での就活というか、日本でも同様ですが「自分」と「企業」お互い需要がマッチしないと実際に働いたとしてもうまくいきません…よね?「就活は恋愛と同じ」というフレーズを日本で何度もききましたが、今となってはなんとなくわかるような気がします。
例えば告白されて「顔はタイプで性格も良いし趣味も合うけど、タバコ吸ってるから…」と断っちゃう人だっているだろうし「別にタバコくらい良いから付き合おう!」って人もいます。
企業側に「資格も能力も申し分ないけど、聞いてる感じウチの職場には向いてなさそうだな…」と思われたら採用されないこともあります。就活ってつまり、そーゆうことなんです。
練習あるのみ
就活は上記のようにお互いのマッチ度が大切で、Win-Win関係であることが望ましいですが、相手に十分アピールできず不完全燃焼で面接を終えてしまうのは避けましょう。
そのためには、練習が必須です。
台湾企業を受けるなら、中国語での面接が待っていると思います。想定される質問の回答を作り込み、何度も練習しましょう。時には企業が求めている人物像に合わせて回答を変えることも考えておきましょう。企業ごとに回答の内容を変えるのは当たり前です。
台湾企業が欲しがる人材か
さて、ここまでは就活の基本について述べてきました。
ここからは少しでも台湾での就活の成功率を上げるために、ちょっとしたコツやアドバイスをお教えします。
工作許可証&就労居留証
台湾現地で就職するためには内定をもらった企業から発行してもらう「工作許可証」をもとに「就労ビザ/居留証」を申請しなければなりません。
台湾政府はむやみに外国人を採用して台湾人の雇用が難しくならないように、企業側にも外国人側にも就労許可証を下ろす条件を少々厳しめに設定しています。よって企業側も現地人の採用時より余分にお金や労力がかかることになるので、外国人(あなた)を雇う明確なメリットがない限り雇用の決定はなかなか難しいのです。
あなたを採用した際に、企業側が負うお金やリスクに見合う価値があるのか…。企業側の立場に立って考えれば、あなたが採用を見送られた理由もわかると思います。
台湾で働く理由を明確に
さて、台湾での就活のコツをもうひとつだけお教えします。
先ほど触れたように、あなたを採用した際に企業側が負うリスクは
- お金
- リソースと時間
あともうひとつは
- 帰国のリスク
です。
せっかく雇った外国人が数年で「帰国するので辞めます」なんて言いだしたら、企業側も報われませんよね?そんなリスクのある人間は最初から雇いたくないものです。
よって、面接で必ずと言って聞かれるのが
・なんで台湾に残りたいの?
・いつ日本に帰るの?
と言った類の質問です。
無論、一番手っ取り早いのが「(結婚前提に付き合ってる)恋人がいるから」という理由です。ぶっちゃけこれはウソついてでも言うのが一番確実だと思います笑 入ってから苦労するかもしれませんが…。
この質問に対する、相手が納得できる明確な回答を用意しておきましょう。