台湾で現地通貨(元)を仮想通貨経由で引き出す方法|手数料格安
こんにちは耕平(@HEYinTW)です。
台湾に留学やワーキングホリデー、結婚や仕事など長期滞在をしている(する予定のある)方に「仮想通貨経由で台湾ドルを引き出す方法」をお教えします。
さて、台湾ドルを現地で手に入れる方法は現金交換を除いて4つあります。
・国際送金
・クレジットカードのキャッシング
・デビットカードで引き出す
・仮想通貨経由で引き出す
手間だけを考えるなら「クレジットカード」「デビットカード」が楽です。
各カードで現地通貨を引き出す以外の選択肢として、個人的には仮想通貨経由を推していきたいというのがこの記事の真意です。
手数料の比較
現地通貨を引き出す方法 | 機関やサービス(例) | 手数料 ※¥50,000送った場合 |
---|---|---|
国際送金 | 楽天銀行 | ¥3,650 |
クレカの海外キャッシング | セディナカード | 年利18% + ATM利用料 (≒¥1,000) |
デビットカード引き出し | セブン銀行 | 3.0%上乗せ率 + ATM利用料 (≒¥1,500~2,000) |
仮想通貨経由 | 110円~1,500円 |
※2022年5月時点
ここで注意して欲しいのが「手数料は銀行や取引所、カード会社に依存する」ということです。こちらの記事で詳細を紹介しています。
手数料を安く抑えるために手数料が安い、もしくは無料のサービスを選びましょう。
それではオススメの銀行と取引所を紹介します。
仮想通貨経由で台湾ドルを引き出す手順
「仮想通貨経由で台湾ドルを引き出すってどういうこと?」
という方のために、先に図で説明します。実際の手順としてはこんな感じ。
1. 日本円を日本の銀行口座に入れる
どの方法で引き出すとしても、これが基本です。
銀行機関で窓口開設された方はオンラインサービスに加入(登録)を忘れずに行っておいてください。
2. 日本の仮想通貨取引所で口座を開設する
身分証明書があれば、台湾からでも口座の開設は可能です。開設手続きには数日かかることがあります。
仮想通貨取引所では以下の各種手数料がかかります。
- 日本円の入出金手数料
- 仮想通貨の入金/送金手数料
- 取引手数料
つまり、台湾ドルを引き出すために必要な手数料は
- 日本円の入金手数料
- 仮想通貨の送金手数料
- 取引手数料
ですので、これらができるだけ安い取引所を選びましょう。
コインチェックもしくはGMOコインであれば日本円入金手数料も、仮想通貨へ交換する際の取引手数料もかかりません。振込手数料は自己負担になります。
ただしコインチェックの場合
・GMOあおぞらネット銀行
・住信SBIネット銀行
の口座からの入金であれば入金手数料無料。
GMOコインの場合は
・GMOあおぞらネット銀行
・楽天銀行
であれば入金手数料が無料になる、という条件があります。
3. 日本円を仮想通貨に替える
開設した仮想通貨取引所に日本円を入金し、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨に変更しましょう。この時、取引手数料が発生しますがコインチェックの場合は無料です。GMOコインの場合は「メイカー」で取引すると0.01%のおまけが貰え「テイカー」で取引すると0.05%の手数料がかかる仕組みになっています。
メイカーで取引すれば逆にプラスになる仕組みですが、難しいと思う方はこれらの手数料が無料のコインチェックで取引を行うのが無難です。
→コインチェック
4. 台湾で銀行口座を開設する
銀行口座は、ワーホリなどで仕事をする方は絶対必要になると思います。留学している人は学校指定の銀行で開設していると思いますので、それを使えばOKです。
5. 台湾の仮想通貨取引所で口座開設する
居留証と現地電話番号があれば開設可能です。
取引所は各種手数料の安いBitoProがオススメです。BitoProでの口座解説方法や使い方などはこちらの記事にまとめてありますので、ご覧ください。
開設には5~7営業日ほどかかります。
6. 仮想通貨を日本の取引所から台湾の取引所に送る
日本の仮想通貨取引所で交換しておいたビットコインなどの仮想通貨を、台湾の仮想通貨取引所に送りましょう。コインチェックもしくはGMOコインからBitoProに仮想通貨を送ります。
コインチェックから仮想通貨を送金すると「仮想通貨送金手数料」がかかります。ビットコインやイーサリアムなどの有名コインを送るとこの「仮想通貨送金手数料」は結構かかってしまうので、ライトコインやリップルなど「仮想通貨送金手数料」の安い通貨での取引をお勧めします。
ちなみにGMOコインではこの「仮想通貨送金手数料」が無料です。
7. 仮想通貨を台湾ドルに替える
台湾の取引所で送られてきた仮想通貨を台湾ドルに替えましょう。BitoProでは「メイカー」で取引すると0.1%、「テイカー」で取引すると0.2%の手数料がかかる仕組みになっています。
例えば1BTCをテイカーで750,000元(仮定)で売り取引した際には、0.2%(0.002BTC ≒ 6000元)の手数料がかかります。0.01BTC(0.75万元 ≒ 3万円)くらい両替したいなと思っている場合は、0.2%(0.00002BTC ≒ 60元)の手数料がかかるという計算です。
8. 台湾ドルを銀行に下ろす
先ほど替えた台湾ドルを台湾の銀行に預け入れれば、現地ATMからそのお金を下ろすことができるようになります。BitoProの台湾ドルを銀行に出金する際の手数料は、一律15元です。
これで晴れて日本円を台湾ドルに交換して、現地銀行で引き出せるようになりました。
結局どの銀行・取引所が良いのか
通常、仮想通貨経由で台湾元を引き出そうとするとあちこちで手数料などがかかります。上記ステップで手数料のかかる箇所を書き記してみました。 この、7箇所の手数料をいかに安く/無料で取引を済ますかがカギとなります。下に2例ほど紹介しますので、参考にしてみてください。
①GMOあおぞらネット銀行or住信SBIネット銀行+コインチェック+BitoPro
(例) ¥50,000分の台湾ドルを引き出す場合
①¥0~220
②無料
③無料
④仮想通貨の種類による
⑤¥50~100
⑥15元(≒¥60)
⑦¥0~100
合計:¥500~1500
②GMOあおぞらネット銀行or楽天銀行+GMOコイン+BitoPro
(例) ¥50,000分の台湾ドルを引き出す場合
①¥0~220
②無料
③¥0~25
④無料
⑤¥50~100
⑥15元(≒¥60)
⑦¥0~100
合計:¥110~550
ちなみに各機関や取引間の手数料については現時点のものであり、今後変更される可能性があります。ご利用前にご確認ください。
Q & A
Q. 仮想通貨経由で引き出すメリットって何?
直接的なメリットは「手数料の安さ」です。
銀行と取引所をうまく組み合わせれば、送金や各カード引き出しよりも安く交換することができます。
また、仮想通貨は投資対象として扱われることも多いので値段の変動が激しいです。以上の説明は「値が変わらない」前提で仮想通貨を購入→送金→売却を行った場合です。そのため、例えば2万円分のビットコインを購入して1日預けていたら19,000円になってしまい少し損することも、逆に21,000円になって少し得することもあるということです。
逆にデメリットは「めんどくさい」ことですが、これを機に仮想通貨の世界に踏み入れてみるのもいいかもしれません。
Q. 価値が上がった時に売却して台湾ドルを引き出した。税金かかる?
日本の仮想通貨取引所で仮想通貨を購入し預けている間に価値が上がった、もしくは台湾の仮想通貨取引所に送金した後価値が上がった際など、結果プラスでの引き出しとなった場合、税金は発生するのでしょうか?
税金の計算方法については、各国の仮想通貨課税に関する法律に準拠してください。
言えることは、ある条件を除けば、仮想通貨売買での数千数万円の利益に関しては特に申告する必要はないということです。詳しくはこちらの記事などで各自ご確認ください。
→仮想通貨・暗号資産の海外取引所での税金を解説
Q. 旅行者でもこの方法は使える?
この方法で台湾ドルを引き出すには
・日本の銀行
・日本の仮想通貨取引所
・台湾の仮想通貨取引所
・台湾の銀行
の口座が必要です。台湾で各口座を開設するには原則「居留証などの身分証」「現地携帯電話番号」などが必要ですので、旅行者の利用は現時点では厳しいです。
台湾で現地通貨を仮想通貨経由で引き出す方法まとめ
この方法を使えば、クレジットカードなどにあるキャッシング利用制限なし、そして手数料も割安で台湾ドルを引き出すことができます。
登録や申請作業はなかなか大変ですが、長期滞在する予定があるなら作っておいて損はないと思います。また、これを機に仮想通貨に触れてみるのも良いんじゃないでしょうか。